川端建築計画
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加子母明治座 平成の大改修
明治27年、岐阜県恵那郡加子母村(今の中津川市加子母)で農村舞台『明治座』が建設されました。昭和47年に岐阜県指定重要有形民俗文化財に指定。時代の変化とともに同時代に建設された数多くの芝居小屋が、一つ、また一つと消えていく中、明治座はいくども危機を乗り越え、百年以上にわたり愛され続けてきました。しかし、老朽化による柱の沈下や雨漏りが目立つようになり、また地震時の安全性を確保するために改修は避けられなくなりました。
建築専門家による委員会が組織され、日本古来の伝統構法による文化財的・意匠的価値を損なわない改修が目指されました。
平成26年、建物の調査を実施、構造解析を行うと同時に、周辺地域が過去の地震の際にどのような被害を受けたかを古写真や記録を調査しました。そのうえで、伝統構法の構造特性に即した、具体的な地震被害を想定した補強計画・修理計画案を作成しました。
明治座の屋根は、創建当時は榑葺き(くれぶき)屋根でした。従来のセメント瓦を除去し、榑葺き屋根に復元することで、屋根重量を軽量化することができ、耐震上の効果も大きいことが検証により得られました。1年をかけて改修工事が行われ、平成27年11月、よみがえった明治座で、記念のこけら落とし公演が行 われました。